兵庫医科大学先端医学研究所 分子細胞治療部門 非常勤講師 医療法人社団やまゆり会 理事長 辻野 吉昭
経歴
1989年~
兵庫医科大学小児科
1991年~
兵庫医科大学輸血部(現血液内科学教室)原 宏 教授 学内留学
ヒト造血幹細胞の研究を開始
2000年~
つじの・こどもくりにっく開院
2003年~
医療法人社団やまゆり会設立
2011年~
病児保育室Kupukupu開設
2014年~
甲南やまゆりクリニック開院
病児保育室Molamola開設
2020年~
つじの・こどもくりにっく神戸ベイ開院
病児保育室KIBOKO YAO開設
2021年~
やまゆりクリニック 西宮北口分院 開院
やまゆりファミリークリニック開院
2022年~
多機能型事業所かばさんらぼ 開設
2025年~
兵庫医科大学先端医学研究所分子細胞治療部門 非常勤講師
学歴
兵庫医科大学 医学部 医学科卒業
専門分野
小児科
内科
血液・腫瘍
アレルギー
感染症
旅行医学 国際観光医学
病児・病後児保育
資格・所属学会
日本小児科学会認定小児科専門医・医学博士
日本アレルギー学会
日本小児アレルギー学会
日本小児皮膚科学会
日本小児科学会
私の幹細胞治療・免疫細胞治療に関する経験
まず、私がこの領域に進むうえで大きな影響を受けた、二人の恩師についてお話いたします。
一人目は、兵庫医科大学小児科准教授の山本益嗣先生です。
山本先生は、日本で初めて小児への同種骨髄移植を実施された信州大学におられた先生であり、私は先生のもとで小児の一般診療から造血幹細胞移植(骨髄・末梢血・臍帯血)に至るまで、幅広い診療・治療技術を学びました。
二人目は、兵庫医科大学 血液内科教授(当時 輸血部)であった原 宏先生です。
私は原教授の医局に学内留学し、基礎研究とともに成人に対する造血幹細胞移植の理論と実践(骨髄、末梢血、臍帯血)を深く学ばせていただきました。
幹細胞治療の臨床・研究歴について
1992年11月、私は日本臨床血液学会総会において、
**「臍帯血幹細胞の移植への展望」**という演題で発表を行いました。
当時、臍帯血幹細胞の基礎研究は活発でありながらも、実際のヒト移植への応用に関する具体的な検討・発表はほとんどなく、私の発表はその先駆けとなったと記憶しております。
この発表において、多くの先生方からご意見を頂戴しましたが、中には懐疑的な声もありました。
しかし、その後、兵庫医科大学病院にて臍帯血幹細胞移植を実施し、数多くの患者様の命を救うことができました。
また、それに先立って私たちは末梢血幹細胞移植にも、日本国内の医療機関としては極めて早い段階で取り組んでおりました。
このように、骨髄・末梢血・臍帯血という3つの幹細胞ソースを用いた多様な移植治療を経験してまいりました。
辻野先生はこれまでどのようなご研究をされてきたのですか?
私は、骨髄、末梢血、臍帯血由来の造血幹細胞の研究を行ってまいりました。
特に1992年には、臍帯血幹細胞のヒト移植への応用に関する先駆的な発表を行い、基礎から臨床への橋渡しを意識した研究を進めてまいりました。
また、幹細胞の凍結保存技術に関する研究にも取り組んでおりました。
幹細胞を用いた治療には、どのような疾患が対象となりますか?
末梢血、臍帯血、骨髄から幹細胞を採取し、自家移植・血縁者間・非血縁者間など、あらゆるケースに対応してきました。
これまでに治療対象としてきた主な疾患は以下の通りです:
• 白血病(小児・成人)
• 悪性リンパ腫
• 再生不良性貧血
• 骨髄異形成症候群
• 神経芽細胞腫
• 横紋筋肉腫
• セディアック東病
• 脳腫瘍
• 婦人科系腫瘍 など
小児に対する幹細胞・免疫細胞治療は、どのような疾患が対象ですか?
現在、以下の難治性小児疾患に対して治療準備を進めています:
• 自閉スペクトラム症(ASD)
• 難治性てんかん
• 筋ジストロフィー
さらに、脳性麻痺や1型糖尿病などについても、海外での臨床研究・報告をもとに、適応疾患を今後拡大していく予定です。
成人に対する幹細胞・免疫細胞治療は可能ですか?
はい、可能です。
当院ではこのような方にご相談いただいています。
小児に治療を行う場合、安全性はどう確保されますか?
再生医療においては、細胞そのものだけでなく、細胞の製造工程や品質管理が安全性を左右します。当院では、細胞の採取から製造、投与まで適切な管理体制のもとで実施しています。
また、小児への治療であることを踏まえ、それぞれの専門家が責任を持って診療にあたっています。
発達専門医が治療前にお子さまの発達特性や健康状態を評価し、治療の適応を慎重に判断します。また治療後も継続的に発達評価を行い、お子さまの変化を見守ります。
脂肪採取は、小児外科医が担当します。お子さまの年齢や体格、感覚特性にも配慮しながら、術後の負担をできる限り少なくすることを心掛けています。
細胞治療に関しては、再生医療の専門家が顧問として参画し、細胞の品質管理や安全性評価、治療設計について専門的な助言を行っています。
当院では、単に細胞を投与するのではなく、それぞれの専門家が役割を担いながら、お子さまとご家族を継続的に支える体制を整えています。
幹細胞はどこから採取されるのですか?
幹細胞は主に脂肪組織や歯髄(歯の神経)などから採取されます。
当院で行う脂肪由来間葉系幹細胞治療では、ご自身のお腹や太ももなどの皮下脂肪から採取した細胞を使用します。
また、乳歯や親知らずなどから採取した歯髄幹細胞を培養・保存し、将来の再生医療に活用する方法もあります。
小児への治療など新しい取り組みが多いですが、安全性や効果は確立されていますか?
ASDに対する幹細胞治療は、現時点で標準治療として確立されたものではありません。また、効果や長期的な安全性についても、今後さらに検証が必要な段階です。
そのため当院では、「治る」「必ず改善する」といった説明は行っておりません。期待される可能性だけでなく、限界や不確実性についても十分にご説明したうえで、ご家族と相談しながら治療を検討します。
一方で、小児に治療を行う以上、安全性の確保は最も重要です。発達専門医による適応評価、小児外科医による脂肪採取、再生医療専門家による品質管理・安全性への助言、治療後の継続的な発達評価を行い、慎重な体制のもとで実施しています。
当院では、効果を過度に強調するのではなく、安全性と評価を重視しながら、一人ひとりのお子さまにとって適切な選択肢となるかを丁寧に判断してまいります。
兵庫医科大学 先端医学研究所分子細胞治療部門 部門長・教授
経歴
2016年 4月~
兵庫医科大学病院輸血・細胞治療センター 准教授
2021年 1月~
大阪大学大学院医学系研究科 特任教授
2022年 4月~
兵庫医科大学先端医学研究所分子細胞治療部門 教授
兵庫医科大学病院 輸血・細胞治療センター 兼任
学歴
大阪市立大学 医学部 医学科卒業
京都大学 大学院 医学研究科 博士課程修了
インペリアルカレッジ 留学
認定医等の資格
日本内科学会総合内科専門医・認定医・指導医
日本循環器学会循環器専門医
日本再生医療学会代議員・認定医・臨床培養士
日本輸血・細胞治療学会評議員・認定医・細胞治療認定管理師
産業医
専門分野
再生医療
細胞治療
循環器内科
所属学会等
日本内科学会
日本循環器学会
日本再生医療学会
日本輸血・細胞治療学会
日本内分泌学会日本心血管内分泌代謝学会
日本造血免疫細胞療法学会
| 臨床経験 | 羊膜由来間葉系幹細胞を用いた急性GVHD・クローン病医師主導治験の治験調整医師・治験責任医師 自家末梢血単核細胞担持細胞足場ICS-001移植による血管新生療法医師主導治験の治験調整医師 再生医療等安全性確保法に基づくNK細胞療法、樹状細胞ワクチン療法、脂肪由来幹細胞投与を数十例以上担当。 |
| 研究実績 | Otagiri S, Ohnishi S, Miura A, Hayashi H, Kumagai I, Ito YM, Katsurada T, Nakamura S, Okamoto R, Yamahara K, Cho KY, Isoe T, Sato N, Sakamoto N., Evaluation of amnion-derived mesenchymal stem cells for treatment-resistant moderate Crohn's disease: study protocol for a phase I/II, dual-centre, open-label, uncontrolled, dose-response trial., BMJ Open Gastroenterol., 5(1), e000206, 2018 Yamahara K, Hamada A, Soma T, Okamoto R, Okada M, Yoshihara S, Yoshihara K, Ikegame K, Tamaki H, Kaida K, Inoue T, Ohsugi Y, Nishikawa H, Hayashi H, Ito YM, Iijima H, Ohnishi S, Hashimoto D, Isoe T, Teshima T, Ogawa H, Sato N, Fujimori Y., Safety and efficacy of amnion-derived mesenchymal stem cells (AM01) in patients with steroid-refractory acute graft-versus-host disease after allogeneic haematopoietic stem cell transplantation: a study protocol for a phase I/II Japanese trial., BMJ Open., 9(7), e026403, 2019 Yoshihara S, Ikemoto J, Onomoto H, Sugiyama H, Okuda N, Fukunaga K, Yoshihara K, Kaida K, Ikegame K, Tamaki H, Okada M, Osugi Y, Yamahara K, Higasa S, Fujimori Y. Impact of the use of hydroxyethyl starch in granulocyte apheresis using Spectra Optia. Transfus Med. 31(5):365-370, 2021 Ikeda K, Minakawa K, Yamahara K, Yamada-Fujiwara M, Okuyama Y, Fujiwara SI, Yamazaki R, Kanamori H, Iseki T, Nagamura-Inoue T, Kameda K, Nagai K, Fujii N, Ashida T, Hirose A, Takahashi T, Ohto H, Ueda K, Tanosaki R. Comparison of cryoprotectants in hematopoietic cell infusion-related adverse events. Transfusion. 62(6):1280-1288, 2022 Nagai H, Chen H, Karube R, Koitabashi Y, Numata O, Yamahara K. Combination of Radiation Therapy, Wim's Tumor 1 (WT1) Dendritic Cell Vaccine Therapy, and α-Galactosylceramide-Pulsed Dendritic Cell Vaccine Therapy for End-Stage Small Bowel Cancer. Cureus. 16(7):e64972, 2024. Nagai H, Chen H, Karube R, Koitabashi Y, Numata O, Yamahara K. Combined Immune Therapy Proves Effective in an Advanced Hepatocellular Carcinoma Patient With Poor Liver Reserve: A Case Report. Cureus. 16(8):e66164, 2024 Nakamura T, Masuda A, Kako M, Enomoto H, Kaibori M, Fujita Y, Tanizawa K, Ioji T, Fujimori Y, Fukami K, Hazama T, Iwamoto H, Kako Y, Kobayashi K, Koga H, Nagafuji K, Ohtake T, Suzuki H, Takashima T, Tsukiyama T, Uojima H, Yamahara K, Yamakado K, Yamamoto H, Yoh K, Yoshihara S, Kawamoto A, Nishiguchi S, Kobayashi S, Torimura T, Kawaguchi T. Hepatic arterial infusion of autologous CD34+ cells for hepatitis C virus-related decompensated cirrhosis: A multicenter, open-label, exploratory randomized controlled trial. Regen Ther. 2024 27:455-463, 2024 |
研究から医療へ、その橋渡しを。
「再生医療は、細胞を投与するだけでは成立しません。品質と安全性を確保して初めて医療になります」
そう語るのは、兵庫医科大学 先端医学研究所 分子細胞治療部門 教授の山原研一教授。これまで再生医療等製品の開発、細胞治療の治験、細胞製品の製造や品質管理に携わり、日本の再生医療研究を牽引してきました。
顧問として参画し、安全性と品質管理体制の構築を支えています。
これまでのご経歴と、現在の医療にたどり着かれた経緯についてお聞かせください。
出身の大阪公立大学医学部を卒業後、京都大学医学部第二内科(現 糖尿病・内分泌・栄養内科)に入局し、高血圧研究室伊藤裕先生(現 慶應義塾大学名誉・特任教授)の所属になり、血管を中心とした細胞治療・再生医療に関する研究を始めました。その当時、わが国で最も早くヒトES細胞を用いることのできた研究室であり、ヒト血管細胞への分化誘導法の樹立に加え、同じころに山中伸弥先生がiPS細胞を発見され、同じ京大内であることが幸いとなり、その黎明期にヒトiPS細胞に触れ、ES細胞同様、血管細胞へ分化誘導が可能であることに触れ、その後の私の研究姿勢、すなわち、当たり前ですが、目の前にある研究結果がすべての真実である、という考え方の基本になっています。
その後、インペリアルカレッジの留学を経て、国立循環器病研究センターの再生医療部に所属となり、10年ほど、ES細胞やiPS細胞とは異なり、体の中に存在する体性の幹細胞に関する基礎研究を行いました。ここで、様々な病気のモデル動物を作成し、主に間葉系幹細胞と呼ばれる細胞による治療効果を検討しました。特に、妊娠時に、羊膜という羊水を覆っている膜がありますが、この膜由来の間葉系幹細胞に、免疫調節作用を中心とした強い作用があることを見出し、その細胞治療による効果を確認しました。その先は、ぜひヒトでの効果を見たいという思いが強くなり、臨床試験(治験)を目的に、ヒトに投与可能なレベルでの細胞製品の製造を手がけました。製造には、当然、無菌性を含めた高い品質が求められますので、クリーンルームで製造したりしていました。
この羊膜間葉系幹細胞の臨床試験では、急性移植片対宿主病(GVHD)と呼ばれる一種の拒絶反応や、クローン病という炎症性の腸疾患に対する効果検討を目的としていたこともあり、これらに関連する疾患を多く扱う、辻野先生も所属されておられた、兵庫医科大学の輸血部に移りました。さらに、羊膜間葉系幹細胞の更なる臨床応用研究展開を見据えた、兵庫医科大学初・発ベンチャー会社シーテックスを創業して、現在に至ります。
今は、羊膜の他、臍帯など胎児付属物に加え、当クリニックで扱っている脂肪由来幹細胞を用いた基礎研究を、兵庫医科大学の様々な共同研究先(脳神経外科、整形外科、皮膚科、神経再生研究部門)と一緒に行っています。また、臨床研究については、国の機関から多くの助成金を頂き、重症下肢虚血の患者さん向けの画期的な細胞治療開発に向け、医師主導治験を主導しています。(本治験について)。
今回のクリニック開設には、どのような想いや背景があったのでしょうか?
辻野先生からクリニックでの再生医療・細胞治療実施のご相談を頂き、これまでの私の背景・経験を踏まえ、お手伝いをさせていただくことでお引き受けいたしました。特に、辻野先生が兵庫医科大学、しかも輸血部におられたということもありますし、私としても、これまでの経験を生かした社会貢献をしたいと思って居りましたので、喜んでお引き受けした次第です。また、辻野先生が小児科の先生でもあり、小児領域での再生医療・細胞治療の提供は、わが国はまだまだ未熟な状態であり、魅力を感じているところです。
大学の研究と、民間クリニックでの医療実践には、どのような違いがありますか?
私は、大学の研究において臨床現場も対象にしていますので、民間クリニックと違いは、人を相手とするという意味では違いを感じていません。大学の研究は、これからの治療を確立するため、有効性・安全性の検証が中心になりますが、我々が扱う再生医療・細胞治療の場合は、民間クリニックであっても、その有効性を確認しながらの提供となりますので、そういう意味でも違いがない部分が多いと感じています。
幹細胞や免疫細胞による治療は、従来の薬物療法とどのように異なるのでしょうか?
我々が提供する細胞治療は、ご自身の幹細胞や免疫細胞を一旦体から取り出し、より有効性を発揮させるため、培養をし、ご自身の体に戻します。したがって、薬物療法とは異なり、ご自身の細胞を使うという、全く異なるアプローチになります。
ご専門である幹細胞医療は、どのような疾患に応用されていますか?
現在、間葉系幹細胞を用いた治療は、急性移植片対宿主病および脊髄損傷向けに製品が販売されており、それぞれ、テムセル・アロフィセルという名前になります。このように免疫・炎症関連疾患に対して、間葉系幹細胞はその効果を発揮しやすく、当クリニックにおいても、これらを含む免疫関連疾患を中心にとしたご提供を検討しています。
研究者としての知見を、クリニックの治療にどう活かしておられますか?
これまで、細胞製品の臨床試験(治験)を手掛けてきましたが、それ以外に、細胞製品を直接製造し、品質管理にも気を使ってきました。当クリニックでは、まず品質や安全性を徹底し、患者様に安心して細胞治療・再生医療を受けていただくことを心掛けたいと思っております。
このクリニックが目指す医療のかたちは、どのようなものでしょうか?
これまでの細胞治療・再生医療は、非常に高コストではありますが、これは製造にそれだけの費用が掛かることが影響しています。今後は、我々が検討しているような製造の自動化・大量化を経て、安全で安価な細胞提供が標準になるかと思っています。
今後の展望について、お聞かせください。
当クリニックは、小児科を専門としておりますので、わが国でも前例のない、小児に対する細胞治療・再生医療を専門に行うクリニックを特色として、展開していきたいと考えています。
兵庫医科大学 整形外科学教室 講師
経歴
2014年4月~
兵庫医科大学病院
2016年8月~
ピッツバーグ大学 整形外科客員研究員
2019年2月~
兵庫医科大学病院
学歴
兵庫医科大学 医学部 医学科卒業
兵庫医科大学大学院 医学研究科修了
認定医等の資格
日本整形外科学会専門医
再生医療認定医
日本スポーツ協会公認スポーツドクター
専門分野
関節外科
再生医療
所属学会等
日本膝関節学会
日本再生医療学会
日本スポーツ整形外科学会
International Society of Arthroscopy Knee Surgery and Orthopaedic Sports Medicine Orthpaedic Research Society
| 臨床経験 | 2019年以降、変形性膝関節症に対してPRPや脂肪由来間葉系幹細胞の関節内注射を約500例施行してきた。その間、合併症発生等はなく、安全性や効果の検証を学会や論文で報告している。 |
| 研究実績 | Iseki T, Rothrauff BB, Kihara S, Overholt KJ, Taha T, Lin H, Alexander PG, Tuan RS.Enhanced osteochondral repair by leukocyte-depleted platelet-rich plasma in combination with adipose-derived mesenchymal stromal cells encapsulated in a three-dimensional photocrosslinked injectable hydrogel in a rabbit model. Stem Cell Res Ther. 2024 Jun 3;15(1):159 Tomoya Iseki, Benjamin B Rothrauff,Shinsuke Kihara, João V Novaretti,Kevin G Shea, Rocky S Tuan,Freddie H Fu,Peter G Alexander,Volker Musahl “Paediatric knee anterolateral capsule does not contain a distinct ligament: analysis of histology, immunohistochemistry and gene expression. J ISAKOS. 2021 Mar;6(2):82-87 Iseki T., Rothrauff B.B., Shinsuke Kihara, Gottarudi R., Yoshiya S., Fu F.H., Tuan R.S., Dynamic compression Improves Cartilage Repair in An In Vitro Model Microfracture Surgery, American Journal of Sports Medicine, July 2019::2188-99 Orthopaedic biomechanics in sports medicine Tomoya Iseki, Benjamin B. Rothrauff, Kazunori Shimomura, Norimasa Nakamura (担当:共著, 範囲:Biomechanics of Cartilage Repair) Springer 2021年 (ISBN: 9783030815486) ニュースタンダード 整形外科の臨床 1.整形外科の病態と診察 ISBN198-4-521-75091-0 中山書店 井石智也 中山書店 2024年12月 (ISBN: 9784521750910) 関節外科 半月板と軟骨を治すための最新知見 半月板放射状断裂と逸脱の治療 Vol.43No.9(2024)井石智也 (担当:共著, 範囲:半月板放射状断裂と逸脱の治療) (株)メジカルビュー社 2024年9月 |
再生医療による膝関節へのアプローチ
「再生医療は、これまでの治療選択肢に新たな可能性をもたらす医療技術です。」
そう語るのは、兵庫医科大学 整形外科講師の井石智也先生。長年にわたり膝関節治療と細胞医療の研究に携わってきた専門家が取り組むのは、再生医療を通じたQOL(生活の質)の維持・向上を目指す医療です。
なぜ再生医療に取り組もうと考えたのですか?
整形外科医として、長年“変形性膝関節症”やスポーツ障害と向き合ってきましたが、手術では限界のある症例にも多く出会ってきました。そこに幹細胞を使った治療が加わることで、非侵襲的に関節機能の回復が見込めるようになった。
それが大きな希望となりました。
クリニックで行う再生医療の特徴は?
高品質な間葉系幹細胞を用い、関節内に直接投与する治療を行います。炎症を抑え、損傷した軟骨組織の再生を促す作用があることが、国内外の臨床研究で示されています。私たちは、この技術を安全かつ確実に届ける体制を整えています。
臨床と研究のバランスについて教えてください。
私は、大学病院では基礎研究も行いながら、国内外で共同研究を続けてきました。たとえば、アメリカ・ピッツバーグ大学やドイツのテュービンゲン大学での再生医療研究では、軟骨再生のメカニズムについて貴重な知見を得ました。その経験を活かし、今回のクリニックでも治療と科学の融合を目指します。
どんな患者にこの治療を届けたいですか?
“手術しかない”と診断されたが、年齢や持病のために踏み切れない方。“もう少し歩けるようになりたい”という願いを持っている方。そのような患者さんに、幹細胞治療という“間の選択肢”を届けたいと思っています。
実際の治療の流れは?
まずは診察と画像評価を行い、関節の状態を精査します。その後、患者さんに合った幹細胞を準備し、関節内に注入します。全体で数回の通院で完結する非手術的治療でありながら、痛みの軽減や可動域の改善が期待されます。
今後の展望をお聞かせください。
このクリニックを、関節再生医療の発信拠点にしたいと思っています。特に、スポーツ選手の早期復帰や高齢者のQOL向上に貢献できる体制を整えていきたい。将来的には、よりパーソナライズされた細胞治療を提供できるよう進化させていきます。
医療法人社団やまゆり会 甲南やまゆりクリニック院長
経歴
1995年~
重井医学研究所附属病院 小児科
1998年~
米国バンダービルト大学小児腎臓病学 研究員
2002年~
兵庫医科大学病院小児科学教室講師
2006年~
兵庫県宝塚市療育センターすみれ園 園長
2009年~
重症心身障害児学園・病院 バルツァ・ゴーデル 園長
2021年10月~
重症心身障害児学園・病院バルツァ・ゴーデル 名誉園長
2022年4月~
びわこ学園医療福祉センター野洲 常勤
2024年6月~
関西学研医療福祉学園 非常勤講師
2024年7月~
やまゆり会甲南やまゆりクリニック 非常勤
2025年3月~
やまゆり会甲南やまゆりクリニック 管理医師
学歴
兵庫医科大学 医学部 医学科
準備中でございます
掲載まで今しばらくお待ちください。

